冷たいあたしの王子様





「あ…っ!ねえ、愛未!吉永さんが来てる。」



「ん?」




上の方から声が聞こえて、見上げてみると…体育館の2階の窓から倉田さんとその仲間たちが顔をのぞかせていた。



体育館の2階はギャラリー席になっていて、ちょうどあたしのいる体育館裏側は休憩したり出来るスペースがあったり、ホールがあったりする。



あたしが来たのが分かるように、毎日ここでお弁当食べてたのかな……?




「やっと来たのね。あたし達の手紙を何回も無視して、瞬くんの所にも毎日行って、まさかただで済むと思ってないわよね?」




倉田さんと目が合い、あたしにそう告げると窓からいなくなる…



こっちに来るんだよね、



ただで済むなんて思ってないけれど…、何をされるか全く想像出来ない。