冷たいあたしの王子様





「あ、陽葵!!帰ってこないから心配したじゃない…!」



「茉由ちゃん、ごめんね?道分かんなくなっちゃって…」




結局あたしは、HRには間に合わなくて。



1時間目が終わった休み時間に教室に戻った。




「そっか…。」



「うん!ごめんね!全然何にも無かったから。」




今のごめんねは、帰ってくるのが遅くて心配させちゃってごめんねっていう意味じゃなくて。



茉由ちゃんに対してのごめんね。



多分、茉由ちゃんはあたしが嘘ついてること分かってるんだよね?



道に迷ったとしてもこんなに遅いわけないし、あたしの目が腫れてるとこにも気付いてるはず。



あれからあたしは堪えきれなくなって、溢れ出てくる涙がとまらなかった。



何に対して涙を流してるのか自分でも分からなかったけど、何故か涙がとまらなかったの…



でもね、もう吹っ切れた!



あの人達には負けない!ってそう自分の心の中で決意したから。



茉由ちゃんには迷惑をかけたくなくて嘘をついちゃったけど、本当は何でもお見通しなんだろうな。