冷たいあたしの王子様





「陽葵、行っちゃダメ。」



「えっ、茉由ちゃん?」




あたしがドアの方に向かおうとすると、茉由ちゃんがあたしの手を掴んでそう言ってきた。



どうしちゃったの?



普段、そんなこと言ったりする子じゃないのに。




「陽葵だけで行くのは危ないよ。派手な子だし…雰囲気的にやばいって。」



「茉由ちゃん…そんなことないよ、あたしは大丈夫だから。」




そう言って優しく茉由ちゃんの白い綺麗な手を、あたしの手から離す。



いつもツンツンしてる癖に、こんな時にはこんなに心配してくれたりもする茉由ちゃん。



そんなところがあるから、あたしは茉由ちゃんのこと大好きなんだろうなー。




「…でも、」



「大丈夫だって!じゃあ、あたし行ってくるね。HRまでには戻ってくるから。」



「うん…、なんかあったらすぐに戻ってくるんだからね?」