冷たいあたしの王子様





「あ、どうしたの?」



安藤(andou)さんがあたしに話し掛けてくるなんて…



すごくびっくりした。



安藤さんというのは、クラスでも真面目な方で


安藤夏奈(andou kana)ちゃんっていうんだ。



いつも勉強しているか、読書しているかだし…話したことなんて1度もない。



ほら、隣にいる茉由ちゃんだって、とってもびっくりしちゃってるもん。




「あの方たちに、吉永陽葵さんを呼んできてって言われて…」



「あの方、たち…?」




安藤さんに言われて、教室のドアを見る。



前の方のドアに、同じ1年生で多分隣のクラスであろう女の子の3人組がいた。



安藤さんは、出席番号が1番で一番前の席だから頼まれちゃったんだよね。




「安藤さんごめんね、わざわざ!」



「あ、いえ…。じゃあ、あたしはこれで。」




礼儀正しくお礼をすると、自分の席に戻って…座ると同時に読書を始めた。



あ…あたし行かなきゃ。