キーンコーンカーンコーン




「じゃあ茉由ちゃん、行ってくるね!」



「うん、楽しんできなさいよー!」



「はーいっ!」




昼休みになった途端、ロッカーにある弁当箱を持って走り出すあたし。



もうこれが日課になっちゃってるんだ。



走って行く場所は…ただひとつ。




「瞬くんっ!」




瞬くんと唯一、2人きりになることができる場所…屋上。



あたしは、お弁当食べてから行くのじゃ、時間が少なすぎることに気付いて。



もう屋上でお弁当を食べている。



瞬くんは、毎日メロンパンなんだよね。



メロンパンとコーヒー牛乳…それが毎日の瞬くんのお昼ご飯。



あたしはいつも瞬くんと2人で座っている、木のベンチに腰掛ける。



少し経って気付いたけれど、このベンチは木で出来ていて、手作りのベンチなんだ。



とっても座り心地いいし、きっと寝心地もいいんだろうなー。