冷たいあたしの王子様




え、なんかあたしだけ恥ずかしくなって、慌てて…バカみたいじゃん!



そう思うと、また恥ずかしくなってくる…



もういいやっ。



しょうがないことだし、もう開き直って…あたしは瞬くんの隣に座ったまま、空を見上げる。



今日も綺麗な空だなー。



梅雨の季節も過ぎて、暑い夏が始まったけれど、ここはポカポカしてて適度に涼しい。



そういえば、雨の日はどうしてるのかな?




「ねぇ、瞬くん。雨が降った日もここに来るの?」



「いや。」




あ…来ないんだ。



そりゃそうだよね、少し天井はあっても濡れちゃうよね。




「雨の日は保健室いる。」



「あ、そうなんだ!保健室かー。高校に入って行ったことないかも。」




でも保健室って怪我したり、熱があったりしないと…そんな簡単に行けないんじゃ?



うーん。



でも、瞬くんなら保健室の先生でさえもメロメロにしてしまうことも可能かもしれないし。



保健室に行くのは案外、簡単なのかもしれないなー。