冷たいあたしの王子様




救急箱を片付けた瞬くんは、あたしが座ってるソファの場所よりも少し離れた右側に座る。




「…俺は、そんな立派じゃねーから。」




呟くような囁くような、あまりにもか細い声だったから驚いて瞬くんの顔を見たら、すごく悲しい顔をしていた。



…瞬くんは


一体何を抱えているの?



…あたしはただ、瞬くんが好きなだけなのに。



最初は王子様に見えて好きだったのかもしれない。けど、今は、すっごく優しくて、すっごく思いやりがあるいい人だから大好きなの。



立派とかそんなの求めてるわけじゃなくって、みんなの王子様とかヒーローとかそんな風になって欲しいわけじゃないのに…