再び僕は中での生活に戻り、マコトが表で生活をする。

 それが僕ら――僕とマコトの有るべき姿だと僕は思う。

 『あの……気持ち的に逃げないってゆうか……』

 僕は玉葱を熱したフライパンに流し込む。ジュッと音がして、水分がはじけた。

 「あー!もう!はっきりしろよ!」

 ついでに僕の勘忍袋もはじけた。

 『そんなに怒らなくても……だって十二年も中に居たんだから、いきなり外で生活なんて出来ないよ』