来客用のソファーに女性が座っていだが、入り口側からは後ろ姿しか見えなかった。

 少しウェーブがかかったダークブラウンの長い髪、後ろ姿からもどこと無く上品さが伺える。

 「すみません、お待たせしました」

 後ろ姿だけでは、昨日の女の子と同一人物とは思えなかった。

 「いえ、今日はよろしくお願いします」

 振り返る勢いにダークブラウンの髪がなびいて、僕の鼻先をかすめる。