僕と道化(ピエロ)と君の恋

 道化の格好をして、風船を配っていた僕。

 面接に来ていて、事務所の場所を尋ねてきたアユ。

 あの頃に比べたら、今は随分しっかりしたアユ。

 僕は何か変わったのかな――

 「……」

 長い

 永い

 沈黙。

 「……」

 アユと結婚出来るかもしれない――

 アユと戻れなくなるかもしれない――

 思えば僕は失恋をした事がない、失恋しようにも恋をした事がないのだから。