僕と道化(ピエロ)と君の恋

 アユはそう言ってから右手に提げていたスーパーの袋を目の前に掲げてみせた。

 「そんなの電話すれば僕が用意したのに」

 「いいの、たまには――ね」

 アユは鞄を置くと、そのまま台所へ行き、冷蔵庫に材料を入れた。

 「そうそう、マコトさん起きてる?」

 「うん、起きてるよ。代わろうか?」

 「ううん、起きてるならいいよ、聞こえてるよね?」

 『聞こえてるよ』

 「聞こえてるみたい」