歩き去る彼女を見えなくなるまで眺める。

 視界から消えるまでに彼女は三回程躓いて、こけそうになった。

 僕は原付きにまたがりエンジンをかけると、心の中で

 明日の新人係りは大変そうだな……

 と考えながら、家から原付きで一時間程離れた、全国チェーンの書店へ向かって原付きを走らせた。