僕と道化(ピエロ)と君の恋

 しかし……

 考えて見れば、なるほど――

 初めて会った時の日之輪さん、歓迎会の時の日之輪さん、おそらく別の人格だったのだろう。

 「ちょ、ちょっと場所を変えよ、ここはまずいよ」

 僕の手を握る、日之輪さんの手を握り返して僕は席を立った。

 「えっ……でもミルクティー……」

 「いいから、来て」

 そのまま日之輪さんを連れて店を出た僕は、『古今東西ホラーお化け屋敷』の裏へ入った。