僕と道化(ピエロ)と君の恋

 一瞬時が止まる。

 日之輪さんは僕を見たまま固まった。

 「えー!!」

 そして、時は動き出した。

 日之輪さんの声で再び僕らに視線が集中し、店内でざわめきが起こる。

 「日之輪さん、落ち着いて!」

 落ち着けとゆう方が無理なのは承知の上だが、言わないわけにもいかず、僕は日之輪さんの手を握った。

 「す、すいません、取り乱しちゃって……まさか間宮さんもなんて思ってもいなかったから――」