―抱き締められている。― ということに気がついたのは、多分それからおよそ3秒後位。 「と……る?」 事態が飲み込めてない私に、まだまだ飲み込めない事態が続く。 気がつけば、私と徹の唇があたってた。 『あたった』という言い方が相応しいほどに徹は私の唇に自分の唇を押しあてた。 背中に回った徹の腕は、乱暴に私を締め付けた。