《高砂 浩文(タカサゴ ヒロフミ)

2002年9月14日、新座町駅の線路で電車を待っていた女性(22)が、腐乱死体を発見。

その後、身元を確認したところ、高砂 浩文(58)だと判明した。


高砂 浩文は、1944年にスコットランドで生まれ、5歳の時日本に帰ってきた。その後、新座町駅(当時は寛慈駅)で少年時代を過ごした。


それからどういう経緯で線路に入ったかは不明だが、少なくとも線路で死んでから20年以上は経っていた。


その後調査を続けた所、新座町駅の線路には他にも数名の少女の指紋があったことが判明。どれも新しい物であった。


指紋の中には、引き伸ばしたようなものもあったようだから、我々警察から逃げたのかもしれない。

ただいまも我々は、この事件について調査を続けているが、真相は明らかではない。


この事件は、高砂腐乱事件と呼ばれている。》


「高砂...腐乱事件...。」

この、高砂が私の夢に出てきたやつならば、コイツは線路の下を司ってたヤツだと言える。

私は恐る恐る病室から出ると、図書館に向かった。


図書館に着くと、私は早速キーワードを「新座町」にして検索した。

すると、「新座町の歴史」という本がヒットし、場所案内カードたるものを発行してくれた。

案内された通りに通路を進む。
現れたのは、明らかに古ぼけた書籍コーナーだった。


「わぁぁ〜ナニコレ、ホコリくさっ」

歩く度に埃が足元をかすめ、顔に蜘蛛がかかった。

何年も放ったらかしなのだろう。

なんとか、指定されたコーナーに辿り着き、私は早速「新座町の歴史」を探した。

「あった...。」

現れたのは、大体800ページ弱の本。