カルロスはそう叫ぶと、私の手からノコギリを叩き落とした。

電動ノコギリが床の上で飛び上がる。それはまるで、ダンスを踊っているかのようだった。


カルロスはそのノコギリの上に私を押し倒した。

感じたことのない激痛が背中から腹にかけて伝わる。


そして私の命は完全に途絶えた。

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しばらくして、自分が肉の塊になっていることを知った。

このまま捨てられるくらいなら、と、私は大好きな本と同化することを望んだ。


するとカルロスは、肉の塊となった私を持ち上げ、太い、貫禄のある本に挟んだ。


その本の題名は、『Utopia』だった。私は意識だけはしっかりしていた。

(ユートピア...。今の私とは真逆の言葉だ)


私はカルロスを操っているようで、楽しかった。

それから私は、押し入れのニンマと共に、カルロスを一生__死ぬまで、監視することにしたのだ。