闇で暮らす少女

「いや、大丈夫というレベルではない。今日は帰らせてもらう。」

「え、ちょっ、ムハルダ!?」

「また今度...来てやるから。」

「もしかして、許嫁?」

「あぁ、そうだよ。じゃあ」

私は勢いよく扉を閉じた。後ろからミカノの声が聞こえるが、無視した。



フロントへ戻ると、ニンマはもうトイレを終え、待っていた。


「悪い、帰ろう。」


幸い、バレていないようだった。

******

どうやらクリリアス法廷での仕事は、明日から始まるらしい。


ニンマは意気揚々と憲法を読み始めた。


その時、家の電話が鳴り、ニンマは憲法を読むのをやめた。


「あら、電話かしら。あたしが出るわよ」

「いや、いいよ。私が出る」


もしかしたら、ミカノかもしれない。

もしそうなら、浮気がバレてしまう。


ガチャッ...


『もしもしっ!あ!ムハルダ!』

やっぱりミカノかぁ...。


『明日5時、コン・サレタント・ホテルで待ってるから♥』


ガチャッ...ツーツー。

全く、強引な奴なんだ。私は煙草を買ってこようと家から出た。