闇で暮らす少女

「え!?クリリアス法廷だとっ!駄目だ、断るんだ!彼処は、クリリアス=カルロスという、悪徳裁判官がいる所だぞ!ニンマ、お前になんかあったら...。」

「あぁ〜。落ち着きなさって。」

「こほん。わ、悪い。」

「クリリアス法廷で働くことはあたしの夢だったの。だから、断らない。

それに...。ムハルダ。こんなところにいて、よくそんなことが言えるわね?」

どきっ。ひ、皮肉まじりだなぁ...。

「い、いや、違うんだよ。昨日、牛乳が売れなくてさ...。夜遅くまで売っていたんだ。だから、どうしようもなくこのホテルに...。」

ニンマは、ふーん、と言った。


「そうなら、帰ろっ!ワインでも呑もうよ」


実際、私はミカノと居たかった。



でも、断れる雰囲気ではなかった。

「そうだねっ。どうせなら、牛乳と交えて呑まないかい?」


できるだけ笑顔を作って、私は言った。

それに、ニンマは笑って答えた。


「牛乳割りね!いいわね♥」


そしてニンマは、トイレに行くと言って席を立った。

今がチャンスだ。


私は走って部屋まで戻った。


「悪い、ミカノッ!」

「遅かったわね。大丈夫だった?」