「着いた...。」

あたしは、カルロス裁判長の家のドアをノックした。

ガチャッ


「なんだい、ニンマ?...おや?許嫁はどうしたんだい」

「家に...入れてもらえませんでした。」

「ハハハ。そりゃ大変だ。」

「お願いです...許してください!断ったこと...許してくださいっ!」

「嫌だよ。君に断られたことで、俺のプライドがどれ程傷つけられたか、分かるかい?」

「...。」

「俺はね、気に入ったヤツは手に入れなきゃ気が済まないんだ。」

「...お願いです。許してください」

「じゃあ、願いを聞いてくれるかい?」

「えぇ」

「死ね」


バァーン!


...え?

バァーンという音のあとに、あたしの心臓に激痛が走った。

「っん...!」

「フッ...。俺を振ったこと、地獄で後悔するがいい」


そして遠ざかってゆく...クリリアス=カルロス裁判長。


なんで?あたし、何もしてないのに殺されるとか、おかしくない?


頭の中で疑問符が交差する。

しかし、しばらくするとーーー。


あたしの意識は完璧に途絶えた。

ーーークリリアス=カルロス裁判長。いや、クリリアス=カルロス。