闇で暮らす少女

「ムハルダ...」

寝静まった寝室で、あたしは一人つぶやく。


「あたし、あなたを遠く感じるわ...。」


それに応えるかのように、ムハルダが寝返りを打った。

そして、寝言を言ったのだ。

「愛しているよ、ミカノ...」


「!!!!」

ミカノ...?それは、誰?

途端に、ムハルダが遠く離れたような...そんな気がした。


「ムハルダ...、あたしはあなたを信じていいの...?」


その質問に...ムハルダは答えてくれなかった。あたしは、ムハルダのおデコに優しくキスをして...。


パタン...。

部屋を出ていったーーー。

******

夜の街を彷徨い歩く。足は軽やかだった。

まるで、全てから解放されたようにーーー。


そうか、あたしは、ムハルダといることがストレスだったんだ。

突きつけられた事実に、あたしは深く落胆した。