暗くて、寒くて。


未来は絶望しかなくて。


私達は、生きてたーーー。


******

「じゃぁ、穂(ミノリ)、ばいばーい」


「ばいばい、聡子(サトコ)。」


友達の聡子と別れ、私は歩き出した。


私の名前は、櫻井穂(サクライミノリ)。お母さんがスコットランド人で、生まれつき瞳の色は青色だ。


小さい頃から、可愛い可愛いとチヤホヤされて生きてきた。


ーーーそりゃそ〜だよね、ハーフだもん。

すると。

ザッ、ザッ、ザッ、ザッ。


後ろから、足音。察するに、男だと思う。


やだ、気持ち悪い。


タッ、タッ、タッ、タッ。

ザッ、ザッ、ザッ、ザッ。


私と同じスピードで歩いて来る...!?


そろりと後ろを見ると、大柄の男が私を付けて来ている。やだ、やだっ...!