軍服を着た青年が門を開けて、敬礼をする。


「アニマ・アドルフ、勅令です。」


青年は本から目を離さずにいる少年、ルークに向かって一礼すると、手にしていた書類を机に置いた。


『ラルフ帝国皇帝アイテル・ロイの命により、ソフィア・ゾラ、およびベネディクト・ルークは本日付よりアニマ・アドルフのもとで特別修練を行う。』


ルークは本を静かに閉じ、青年の方を向いた。


「アドルフ、俺は」