まぁ、気にしないでおこう


すぐ横にある階段をかけ降りる。


短距離は毎年激遅なのに、階段をかけ降りるスピードだけは上がった。


「りっちゃん!まって!!!」


1階上、つまりは私たち以外のクラスが集まる階から声が聞こえた。


「あやのー!しーちゃんも!」


同じ部活の同じ学年の同じマネージャーの仲間、粟原彩乃(アワハラアヤノ)と渕月栞(フチヅキシオリ)。


「ご飯どーする?」



「私パンがいい!」


「じゃあそーしよっか!」


3人並んで階段を駆け下り、靴を1年でボロボロになったローファーに履き替えてパンの自販に向かって猛ダッシュ。