そうそう止まってくれない涙を、そのまま流しながら、教室に1人でとぼとぼ向かって。



視線を浴びながら、席に座って、終礼して。



今日に限っては憂鬱な部活



体育の後は着替えたりして、終礼も遅くなるから、部室に、トイレに着くのも遅い。



「あ!りっちゃんきた…え?」



みんな、唖然としてる。


体育のまま、体操服でトイレに行ったから、着替える手間はない。


だから、隅っこに寄って、しゃがんで、顔を隠した。



「りっちゃん?ねぇ、どーしたの?ねぇ」



しーちゃんの足が見える。



「ううん」

「ううんじゃないじゃん」


「ううん」



続いて、あやのの足も。


「部活、出来る?」


「ううん」



「じゃー、今日は、ゆっくり帰る?」


「ううん」



2人の困った顔が容易に想像できる。



私は2人に、何を求めてるんだろう。



「じゃあ、気が向いたら、おいで。先行ってるね」



「うん」



私の頭をポンポンと撫でて、2人はトイレからいなくなった。