こんな私が、恋したみたいです。

「うん」


体育館からは、ダンスの陽気な音楽と、みんなの笑い声が聞こえる。



去年までは、あの笑い声の中に、私もいたのに。



あぁ、ダメだ


収まりかけてた涙が、溢れる。



「もしかしたら、あの子たちは神多の本当の友達じゃないのかもしれないね」



「本当の友達って?」



「まる子ちゃんとたまちゃんみたいな。きっとそれは、大学生になったら見つかるんだよ」



「何、そんなの、要らなくね」



だって、だってだってだって、



「今の友達が、いないじゃん」



卒業したら、大人になったら、そのうち縁が消えてくような友達でもいいから、



私は今、この時間を、泣いてないで、笑って過ごせる友達が欲しいよ。