こんな私が、恋したみたいです。

大袈裟な、と思いつつも、やっぱり知りたいと思う。





「ラストチャーンス」



そう言って、また、私にスプーンを向ける。





「…ん」




きっと私の顔は真っ赤。




だけど、なぜかりっくんに従ってしまった。




「コーヒー、味」



「せーかい!」



ニコニコに笑う。




「苦い」





「それは前も言ってた」




そう言いながら、りっくんはアイスを食べる。





「でも、美味しいね」





「だろ?」





へらっと笑って、のんびりアイスを食べる。






「りっちゃん、溶けまくってるけど」





「へへっ」



抹茶アイスが大半抹茶ジュースになってる。





そんなことより、ここにいたい。





ずっと、一緒にいたい。





これを食べ終わったら、あと1枚で終わっちゃうんでしょ?




「ふーん」



机にぐだーっと寝そべって、ごろごろしている。





「ねぇ、残りのくじは何なの?」





「んー、教えない」




「えー、いいじゃんケチ」





「だーめ!」




体を起こしたところで、アイスがカップからなくなった。





「えー」




いいじゃんいいじゃん、と少し駄々をこねてみる。





「んー」





そう言って、携帯を出した。




ぱっと画面をつけて、すぐに消す。




「だめ」




時間を確認したのだろうか。時間によってだめなのか、ただダメなのか。




わからない。