もっちと、おそらくもっちの家で話している私は、どことなく上の空のようで。




明らかに、元気がない。





もっちが、部屋から出て行く。と、ほぼ同時に、ドタドタとうるさい足音が聞こえた。





…あの人だ。




もっちと一緒に部屋に来る足音の持ち主は、モザイクの人。




「…りっちゃん、ごめんね」





なぜ、彼は謝っている?





悶々と話す2人の声は、また聞こえなくなる。









「…りっくん」





そう発した声は、聞き飽きた自分の声。





…それって。





りっくんって。





私は、そう呼ばれている人を1人しか知らない。




考えることが多すぎて、頭がパンクしそう。









はっと、目が覚めた。