こんな私が、恋したみたいです。

「じゃあさ、その人、わかる?」




誰なのか、私は知りたいよ。




たまらなく、しりたい。




「んー、分かんない」




だけど、橋森くんは私の望んだ答えはくれなかった。





「そっかぁ」




誰なんだろう。



でも、私とその人は少なくとも仲が良かったはずだ。




じゃなきゃ、一緒にご飯なんて食べに行かない。




橋森くんは、私の交友関係を知っている?




知らないのに、こうなった途端に毎日のようにきてくれるの?





「なんか、変なの」




「何が?」




思わず、心の声が出てしまったようだ。



「ううん。なんでも」




そうごまかして、知らないふりをしようと携帯を持った。