こんな私が、恋したみたいです。

授業も部活も滞りなく終わって、チャリで家まで爆走で帰ってきた。



『学校頑張ってください!』




もう何時間も前にきているそのトークを開く。



「どーしよっかなぁ」





もちろん返したい。りっちゃんと、どうでもいい話がしたい。




だけど、続ければ続けるほど、終わるのが惜しくなってしまう。




『ありがとう』




ありきたりな返事をしたら、トークを閉じる前に既読がついた。




「どんだけ暇なんだよ」





思わず、笑ってしまう。





『お疲れ様です!』




『ありがとう。めっちゃ暇なんだね笑』




携帯を片手に、制服を脱いで手を洗って、トイレに行って。




『めっちゃ暇です!!誰にもかまちょできないし』




そうだな、俺以外、わかんないんだもんな。




『俺も暇だからさ、後で電話しよ?』




りっちゃんが暇すぎて困っているなら、その相手をするべきだと思う。



関わるなって言われたけど、俺なりの、精いっぱいの誠意だと思う。



だから、りっちゃんのお母さんは少し無視して、りっちゃんの思いを叶えてあげたい。




『わかりました!』




それが来たのを見て、いつもより急いで飯を食べて、急いで風呂に入った。