こんな私が、恋したみたいです。

今までにないくらいチャリを走らせて、近くの大きな病院に着いた。



「…会えんのかな」




よく考えたらここじゃないかも知れないし、検査とかしてるかも知れないし、りっちゃんの親がいるかも知れないし。




会えないのかも知れないし、会えたところでなにを話したらいいのかよくわからない。



来ちゃったんだから、仕方ないか。流れに身をまかせるしかない。



少し怖いけど、受付でりっちゃんの名前を聞いた。




割と簡単に教えてくれるもんだ。




もうベッドの上ってことは、すんなり病室を教えてくれるってことは、落ち着いたってことだよな?




もう大丈夫ってことだよな?





4階の左側の3番目の扉。




あった、りっちゃんの名前だ。



すごくドキドキする。緊張する。1人で来たのがダメだったかも知れない。



「…りっちゃん」




大部屋のくせに、りっちゃんしかいない部屋。教室と同じ、1番窓側の席。




りっちゃんしかいなかった。窓の外を見て、黄昏ていた。