「ほんとに!?やったね!」


《おう》


もっちの優しさが、助けてくれた。



そんな、気がする。



《あ、1つ忘れてた》


もっちの声は、おどけている。


「なに?」



《りっちゃんが変って気づいたの、俺じゃない》


「え、」


《はははっ。りっくんだよ》


「...りっくん?」


《そっ!俺ら席隣でしかも一番後ろだからよく話す》


「へー!そーなんだ!」


《そそそ。それで、りっちゃん変だから話聞いてあげて、って》



「りっくんが?」



《うん。俺はりっちゃんとLINEしてないし、もっちのが仲良しだろうから、話しやすいでしょ、って》



「待って死ぬほど感動してる」


乾いた声で、もっちが笑う