こんな私が、恋したみたいです。

「アホかよ…お前」



肩で息をしている。



「…うん」



知ってる。私はどアホだ。



特に話すこともなく、お互い無言で、だけど隣に立っていた。



「…空いた、よ」


りっくんが席を指差す。



「座れば」



空いたのは1席だけ。



「じゃあ、いいや」



なんで?私は、1人になりたい。



「座れば、…いいじゃん」



ホントに、何なの?なんで、着いてくんの?



いやだ。ホントに、何もかも。



「ごめん。な?泣かないで」