こんな私が、恋したみたいです。

「あ!りっちゃん!」



遠くから声が聞こえて、振り返った。



「あー…あやの」



彼氏と腕組んで、楽しそうに。



「もー!こんな長い時間何してたんだよあんたたちー!」



「…なんでもよくね」




なんで、そんないじられなきゃいけないの



「りっちゃんなにそれー!そんな言い方なくない?」



あー、もう、だるい。


「あー、ごめん。片付けしてた。試合の後のお片づけ。ボトルもタンクもクーラーボックスもぜーんぶ水で洗って、ぜーんぶタオルで拭いて、先生の車に積んでた」



「…は」



は、今度はなんで、あやのがキレてんの?



「何、嫌味?先帰ったからって?だる」



「あー、そ」



ホントに、嫌になる。