「ごめん遅れたよね!」



トイレに駆け込むと、楓先輩もあやのも、携帯とにらめっこ中。



「渕月、何なの」



あやのの声が、一段と怖い。



「それなー。何あったんだかね」



昨日、私と喧嘩したのは、関係ある?



「無理。何なの。無理」



「私もあの子好きくなかったなー」


楓先輩まで。



あぁ、そっか。2人はしーちゃんをハブりに行くつもりなんだ



喋りながら着替えて、すぐに外に出て、準備して



それでも、2人は、大声で悪口の言い合いをしている。



「ね、りっちゃんも思わなーい?」


そんな、話を振られても



思わなくは、ないよ。何なの?って、思うよ



けど、今ぐちぐち言ったって、仕方ないじゃん。事は変わらないじゃん


…けど、これを言ったら、2人は今度は私をハブりに来るかもしれない。