なんだかんだとりっくんと話している優は、さっきとは打って変わってとても楽しそう。



優の笑い声も、りっくんの笑い声も聞こえてくる。



「…じゃあ、私もー寝るね」




《うん。おやすみ》



「おやすみ陸君!」


はいこれ、と携帯を返してきて、そのまま優はブランケットの中に入った。



丸まって寝るのが優スタイルらしい。



《りっちゃん?》



「ん?なんかごめんね」



《起きてたのか!りっちゃんこそ寝たんだと思ってた》



「今日はそうそう寝付けなさそうかなー」



ありえないほどに目が冴えている。



でも、



「りっくんは、寝ないの?」



試合したんだ。勝ったんだ。眠いに決まってるだろう。



《俺も眠くない》



そう言って、乾いた声で笑った。



「そっか」