終始腰を押さえながら自力で戻ってきてくれた。



フィールドとサイドを分ける線を超えた途端に、りっくんは倒れこむ。



こうなることだろうと思っていた、だから、たいしておどろきゃしない



「お疲れ様」




「俺、頑張った?」



「頑張ってたよ」



いつからだろう、80キロある選手も余裕でおんぶできるようになった。




小さいりっくんなんて、楽勝。



「ほら、起きあがれる?」



「んっ…」




ぬくっと起き上がって、もちろんおんぶしろ、のごとく両手をあげている。




だから、りっくんにお尻を向けてしゃがんで、




腰の角度を変えないように気をつけておんぶして、椅子まで連れて行った。