こんな私が、恋したみたいです。

「ださくね?」



バンテージは肌色で、それが白のユニフォームの腰に巻かれている。



「とてもダサいです」



やっぱり、と笑ったりっくんは、水が飲みたくなったのか、屈もうとする。



「ってぇ…」



「取るから!」



結構、重症かもしれない。



「ありがと。あと、悪いんだけど…」



りっくんが取れ、というように指差したのは、



「あー、いーよ」



マウスピース。今さっきまでりっくんの口の中にあったやつ。



「平気なの?」


こんなの、どうってことない。だって、


「りっくんだから平気」



毎日私たちの漂白剤を盗んで洗ってるの、私は知ってるから



「何じゃ、そりゃ」



暑さからか少し赤いりっくんは、そのままどこかに歩いて行った。