こんな私が、恋したみたいです。

アメフトは4回の攻撃で10ヤード進めなければオフェンスディフェンスが交代する。



相手の4回の攻撃中2回がりっくんの活躍で進むのを阻止し、すぐにオフェンスに変わった。





走ってここに帰ってきたりっくんに、また水を渡しに行く。





りっくんはゼーゼーと息を切らしていた。




「大丈夫?」



「うん。まだいける」




「りっくん今日めっちゃ凄いじゃん」



「まだ1本差だよ!まだまだ!!!!」



手流して、というように、両手を私に向けてきた。




「でも勝ってるから凄いよ!」



こんなことは、慣れている。水をグローブにちょっとだけかけてあげる。



「拭いていい?」



「どーぞ」



私はりっくんにお尻を向けた。



「うっ…」



りっくんの、唸り声。