それは単純に考えると、男が浮気をして後ろめたくなった話だ。しかし、今回のことはそうとは限らない。
「あのね、実はあの二人は八年間も両思いだったの。それで、やっっっっとこの間二人は付き合うことになった。それなのに、真緒のお兄ちゃんが浮気をしたなんてはっきり言って考えられない。もう少し調べてみる必用があると思うの」
俺はあの二人が8年間もお互いを思っていたことに驚いた。
それなのに、・・・・俺なんかが叶うはずはない。
「真緒は帰って、お兄ちゃんの部屋を調べてみる。こんなことして正しいのかは分からないけど・・・・真緒は、二人の絆を信じたい。何か見つかったら、はるかさんに連絡するね」
「よろしく頼むよ」ーーーードンドンドンッ
窓を叩く音がして外を見ると、そこには上田とひなとみなみがいた。3人は下校途中みたいで、俺が窓の外から見えたらしい。そのままこいつらは店内に入ってきた。
