「じゃあ、真緒ちゃん。来週のテスト頑張ってね」

「はーい、ありがとうございます」





なんとも最悪な担任一日目を終えた瀬戸なつこは、知り合いの高校2年生の妹さんに勉強を教えに来ていた。

なんで教師である私がここに通っているかっていうと、決して副業などてはなくて・・・・









「あ、お兄ちゃんお帰り」


「ただいま」









・・・・真緒ちゃんのお兄さんの、桜井旬に会いに来ている。










「じゃあ、真緒はもう寝るからおやすみなつこ先生。どうぞごゆっくり」

真緒ちゃんはそう言って、にやりと笑った。

真緒ちゃんは私が旬のことを好きなことを知っているため、いつも気を使ってくれている。






私は真緒ちゃんに、ありがとうっと目で伝えて、頭をぺこぺこと下げた。