3人が嵐のように去っていき、私と斉藤はるかの二人きりになった。
私は斉藤はるかとは少し離れた椅子に腰かけた。私の視線は多分泳いでいて、組んだ足は落ち着かずに少し震えている。
斉藤はるかに情けない姿を見せてばかりだし、彼氏と上手くいってないことも知られてるし、この間キスされたし、風邪を移してしまい申し訳ない気持ちもあるし・・・・
色々な理由で、斉藤はるかと二人きりでいるこの状況はとても気まずい。とりあえず、これ以上気まずくならないために、何としてでも沈黙は回避しなくては。
「風邪引いたの?」
「別に」
「熱はどのくらい?」
「ない」
「私のせい?」
「違う」
「私に気使ってるの?」
「全く」
「私のこと好きなの?」
「あ?」
