「ちょっと!」





その女は顔を真っ赤にして起き上がった。どうやら、本気で怒らせてしまったらしい。









「あのね、あんたは私の生徒なの!そして、私には・・・・彼氏がいる!距離を置こうって言われても・・・・まだ旬は私の彼氏・・・・」






距離を置こうって言われた?

なんだそれ・・・・意味がわからない。













 



「そんな適当なこと言う奴、止めとけよ」
















俺がそう言ったところで、何も変わらないことは分かっていた。

そして、次にこいつが言うことも分かっていた。








 




「それでも、私は好きなの」











俺の目を見て、真っ直ぐにそう言う女。

俺は何も言い返せなかった。