「営業妨害だな」






旬はそう言って微笑んで、再び私にキスをする。



ホストに来ているお客さんが悲鳴をあげ、周りから大注目されているこんな状況でも、私は旬のキスに夢中だった。

お互いをバカみたいに求めあって、名残惜しく唇を離した頃には頭がおかしくなってしまいそうだった。













「ホストの俺なんかでいいの?」


「私は旬のこと尊敬してる。ホストの旬も、真緒ちゃんのお兄ちゃんとしての旬も、・・・私の幸せを考えてくれる旬も。全部、全部、尊敬してる。私は旬の全てがいいの、全てが・・・好きなの」











私は旬の手をきゅっーーと握ってそう言った。





旬は、私から離れていかないよね?私の気持ちも、旬の気持ちも受け止めてくれた?そもそも、旬が私から逃げる理由を私が勘違いしてるってこと・・・ないよね?

私はそんなことを考えながら、旬の言葉をドキドキしながら待った。