はるかがいきなり手を離して、私は砂辺で勢いよく尻餅をつく。 「ちょっと、はるか!」 「ばーか」 はるかは私に悪戯っぽい笑顔を向ける。私は怒った表情に見せようとするが、自然と頬が緩んでしまう。 それから海辺を散歩して自動販売機に行って、二人で温かい飲み物を選ぶ。チョコに合うものをと思い珈琲にした。 「寒くない?」 海の見える砂辺に座っていると、はるかがそう聞いてきたので私は「んー、ちょっと?」と内心寒いと思いながら答えた。