それから私は旬に強引にホストクラブに連れていかれた。指名が入って消えた旬以外にも何人かのホストと喋ったが、皆接客のプロで、到底私には人を楽しませるパフォーマンスは出来ないので感心した。
ある一人のホストは、ワインをかけられてメイクがほとんどおちてしまった私にメイクまでしてくれたし、服にできたワインのシミをおとしてくれたりもした。
そして、そろそろ帰ろうかと思った時に旬が戻ってきた。
「ごめんな、あんま相手してやれなくて」
私は少し申し訳なさそうな顔をする旬に、首を振って言った。
「ううん、・・・・なんか、皆面白かった。ただホストってチャラチャラしてるってだけじゃないんだね。一人一人が自分の武器を分かって、勝負してる」
「まぁな~。でも、俺はもっと一人一人が個性をいかして勝負できる場を作りたいと思ってるんだ」
「それって・・・・?」
「俺、ホストクラブのオーナー任されたんだ。再来月から俺の店が始まる」
旬が自分のホストクラブを持つ・・・・?
私にはよく分からない世界だけど、旬の生き生きした表情を見ると旬がどう思っているかは明らかだった。

