「奥様があなたにお会いしたいそうです」


「え?!」








・・・・はるかのお母さんが、私と会いたい?


私はその真意について聞きたかったが、執事さんに聞いても分からないと思い止めた。









「明日、午後6時に斉藤家にてあなたと奥様とでディナーをしたいとのことです」


「・・・・分かりました」






私は電話を切り、中断していたチョコのラッピングに再び取り組んだ。手は動いているが、意識はその作業に集中できてはいなかった。失敗。もう一回。










駄目だ、上手くいかない。・・・・手が、震える。










もしかしたら、



・・・・はるかとの交際が、はるかのお母さんにばれた?