冬休み期間中、真緒に誘われてカフェで会った。

真緒は以前この店で甘いものを美味しそうに頬張って食べていたが、今日頼んだのはブラックコーヒーだけだった。











「甘いの本当は嫌いなわけ?」


「そー。ただ女子って甘いものを幸せそうに食べると可愛く見えるでしょ?おいし~♪ほっぺ落ちちゃ~う♪・・・・みたいな?」




真緒の本性を知った俺には、もうぶりっこするつもりはないらしい。真緒はブラックコーヒーを片手に、頬杖をついている。











「あ、そうそう。優さんに渡して欲しいものがあるの」
 

「上田に?」







そう言って、渡されたのは受験用のお守りだった。






俺はそれを受け取り、鞄にしまった。そして、最近疑問に思っていたことを聞いた。









 






「あんた、上田のこと好きなの?」