真緒ちゃんが旬に自分の行いを告白をしてから、私は再び真緒ちゃんの勉強を教えるために桜井家に通い始めた。だから、旬とは定期的に会っていた。



しかし、旬は私を友達のように接した。そのため私もその関係が心地よく、旬の今の思いを自ら聞くような真似はしなかった。











「いきなりごめん」


「・・・・」


「こうしないと、会ってもらえない気がして」


「・・・・うん、でも行けないよ」





 


旬は眉を下げて、切ない作り笑顔を見せた。私は胸が痛んだ。


私が今から言う言葉はきっと、旬を傷つけてしまう。







  


「前に私の気持ちが整理出来るまで待ってくれるって言ったこと覚えてる?」


「・・・・あぁ」


「そのことなんだけど・・・・もう待たなくていいから」


「・・・・」