自分のことが気持ち悪くてしょうがない。人生において初キャピキャピだ。
耐えろ・・・・27歳。笑顔がひきつりそうになるのを必死に我慢した。
「こんな可愛い人から迫られたら、めっちゃヤバいんだけど?」
そして、その男から強引に唇を奪われた。
この瞬間をきっと真緒ちゃんは遠くで写真に納めてくれるだろう。私は黙ってそれを受け入れるしかなかった。
「反応、初々しいね。可愛い~」
「人が見てるのに恥ずかしいよ!」
「なら、・・・・二人きりになれるとこ行こうか?」
「・・・・う、うん」
チラリと辺りを見回した。真緒ちゃんは変装用に黒色のキャップを被って、眼鏡をしてくると言っていた。見つけた。
しかし、真緒ちゃんは一人ではない。隣には・・・・斉藤はるかがいた。
